素材を替えて変わること

こんにちは、ROSA BIANCAのBです。
二月ももうすぐ終わり、春の足音が聞こえてくるような時期となりました。
今年の冬は大阪でも雪が降ったりと寒い日が続きましたが、
日差しはもう春のよう──。
暖かな季節ももうすぐ、花がほころぶ春が楽しみです。


さて、今回のdesigner's columnのテーマは“素材を替えて変わること”。
生地を替えることでお洋服の仕上がりがどう変化するか、
それを生かしてどういったことが出来るかをご紹介したいと思います。


生地を替えることで生まれる一番大きな変化、それはシルエットの変化です。
百聞は一見にしかず、下の画像をご覧ください。


シスターワンピース


リトルシスターワンピース


画像は異なる素材を使用して仕立てたワンピースです。
(上:シスターワンピース/下:リトルシスターワンピース)
この2点は細部はそれぞれに合わせて調整しているものの、
ほぼ同じパターンを使用しています。
上画像のシスターワンピースはウールジョーゼット、
下画像のリトルシスターワンピースには綿バーバリーを使用しました。
ウールジョーゼットはやわらかく落ち感1がある仕上がりに、
綿バーバリーはしっかりとした張りが感じられる仕上がりになりました。
生地は素材や織り方、混率※2によって性質が大きく変わります。
たとえ同じパターンを使用してお洋服を作ったとしても、
素材の性質が異なれば仕上がりもまた異なります。
このことを利用すれば、デザインを変えるより大きな変化をもたらすことも可能です。
たとえば『ちょっと着辛いな、似合わないな』と感じていたデザインを、
素材を替えることで似合うように変えることもできます。

※1 落ち感とは生地が体の線にそって落ちると言う意味で、
落ち感がある、ないなどと表現します。
落ち感のある生地は同時にドレープ性もあります。
ドレスやスカートで大切な布生地の要素のひとつです。
曲線的な美しい体のライン(線)を表現する事ができます。
対義語は「ハリ感」になります。


※2 2種類以上の素材を使用して織られた生地の混合割合を混率と言い、
綿50%/ポリエステル50%のように記載します。
素材を組み合わせることで、それぞれの良さを引き出したり、
欠点を補い合わせることが可能になります。


例えば夏の定番素材、綿ブロードのギンガムチェック。
とても可愛いらしいけれど、ちょっと幼くなりすぎないか心配な時もあるかと思います。
そんな時はこんなギンガムはいかがでしょう?


ギンガムチェック生地見本1


ギンガムチェック生地見本2


織り柄が入っているのが見えるでしょうか?
これは綿ローンドビーのギンガムチェック。
ローンのかるくやわらかな風合いに、織り柄が入ることで立体感が加わって、
ほどよく大人な雰囲気にお召しいただけます。


ギンガムチェック生地見本3


ネイビーが綿ローンドビーのギンガムチェック、
ブラックが一般的な綿ブロードのギンガムチェックです。
写真ではなかなか伝えづらいのですが、
生地を折って置いた時に綿ローンドビーの方がよりふんわり、
綿ブロードの方がぱきっとした風合いです。
同じデザインでも綿ローンドビーの方がかるくふんわりとした仕上がり、
綿ブロードはぱっきりほどよい張りのある仕上がりになります。
写真の生地の場合は
綿ローンドビーの方が落ち感があることもあってレディライク、上品な雰囲気に、
綿ブロードはしっかりとしたシルエットが出て、
可愛らしくあまい雰囲気にお召しいただけます。


ギンガムチェックは織り方で雰囲気が変わる例ですが、
織り方は同じでも、素材が違えば風合いも大きく変化します。
こちらは夏の定番生地、コードレーンの素材違いの例です。


コードレーン生地見本


同じコードレーンですが、
グレーとサックスで風合いが異なるように思われませんか?
グレーはリヨセル※3、ポリエステル混紡のコードレーン、
サックスは綿100%のコードレーンです。
グレーの方がやわらかく落ち感があり、サックスの方が張りがあります。
どちらも夏の素材なので着心地、お手入れなどはほぼ同じですが、
お洋服の雰囲気が大きく異なります。
一般的にやわらかく落ち感がある素材で仕立てるとレディな雰囲気に、
張りがある素材で仕立てると可愛らしい雰囲気に仕上がることが多いようです。

※3 リヨセルはユーカリの繊維などから作られた新しい天然素材です。
ソフトな風合いで美しい光沢感やドレープ性があり、吸湿性、速乾性にすぐれます。


素材感というのもネットではなかなかお伝えしづらい部分なのですが、
素材による雰囲気の違いを少しでもお伝えできれば嬉しいです。
特にロリータスタイルの場合、ワンピースやジャンパースカートなど、
1アイテムの面積が多いことが多いので、
素材を替えることで大きくイメージを変えることが可能です。
また、単色コーディネートも異素材を組み合わせることで、
より洗練された仕上がりにまとめることもできます。
見せたいイメージに合わせて素材を替えてみるおしゃれはいかかでしょうか?


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